聴 きこえる きこえる きこえる 木々のざわめきと川の流れ それは自然の音 きこえる きこえる きこえる トラックの警笛とメールの着信 それは人工の音 きこえる きこえる きこえる あの子の産声と両親の歓声 それは始まりの音 きこえる きこえる きこえる あの人の呼吸と心臓の鼓動 それは私の喜びの音 きこえない きこえない きこえない 何も耳にはいらない それは――――