ロマンキコウ

短編詩集「誰も傷つけないマスタード・ボム」

「スーパーノヴァ」

ニワトリも ハチドリも スズメも カナリアも
カラスも フクロウも へビクイワシも ハゲタカも
みんな いつかは空の蒼を突き抜けて
遠い 遠い向こうへと 飛んでいく
どこへ向かうのかは
知らなくても自ずと見えてくる

オゾン層を抜けて 地球の蒼さを省みて
月と 僕を見下ろす太陽と交信をする
ハロー 宇宙・真空

そこで思い出した
月の裏側は スタート地点からは見えなかった
ダークマターの隙間からそれを見る
見えたモノは・・・

不確かさと固定のコントラスト

決意した さあ 旅を始めよう
海王星を仰ぎ見て
冥王星の軌道を渡って飛ぶ
銀河系を抜けて
アルファ・ケンタウリを通り過ぎて
シリウスの仔犬に手を振って
アルタイルの鷲とダッチロール
眼を見開くと 目の前にポラリス
もっと もっと 遠く 遠く

真っ暗になった
ここが世界の果てらしい
初めてここに来たはずなのだが
何故だか懐かしい

ここで星に成ろう
成れなくても 地球に置いて来た僕の破片の眼に
鮮明に映るように
ここに印を残そう

カウントが始まる
もう少しで 終焉にたどり着く
そっと地球の方角を見て 手を振る
そして言う
「あとはよろしくね」

9・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
8・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

7・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

6・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


5・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


4・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


3・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


2・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


1・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0

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