正松

短編詩集「バクの休日」

「惰性で汚れた脳」

アア 疲れた くたびれた
埃を絡んだ靴紐だって
そう言っているじゃあないか

アア 飽きた もういいや
指紋だらけのタイプライターだって
そう言っているじゃあないか

訂正しましょう
そう言っているかもしれないじゃあないか

同じ 同じ
対句 対句 対句
いくら巧く韻を踏んだって
マントルが見えるほど
深く潜れないなと
乾いた独り言

貯めに貯めた溜息で
こうしてまた字面が生まれるなんて
不本意なことはすぐ傍にあるものだなあ
いやいや 不覚
なるほど 納得

おっといけない
また韻踏んだ

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