『愛の在り処』
「愛なんてどこにもない」
鉄道沿いであなたはうそぶく
隣で疑問符浮かべた私に
泣きそうな顔で繰り返す
「本当の愛なんてどこにもない」
愛のために生まれてきたのに
愛を見つけられないで
愛のために死ぬことさえできない
好き勝手に生きることは簡単で
あなたをいつだって永遠に思い続け
生きていくのはむつかしいけれど
愛を見つけたいならば
「はたして愛はどこにある」
一人で歩く鉄道沿い
隣のあなたはもういない
泣きそうになりうそぶいた
「はたして愛はどこにある?」
漢字にしてしまえば一緒なのに
たとえ愛に生まれても
愛に生きることはできない
好き勝手に生きていこう
思い出す必要なんてないぐらい
あなたを永遠に思えるよ
愛を見つけたいならば
ああ、わかったよ
あなたが探していた愛の在り処
私とあなたの間に
あったの