『たんぽぽ日和』
あくびが自然とこぼれそうな
ゆるゆる穏やかな日
あったかい光にてらされて
きれいなほこりが
きらきらひかった
たとえ、きみがいつか真っ白になって
旅立つ日がくるとしても
今はただ、太陽にも似たあたたかさで
そばにいてほしい
さらさらと風が流れる
ほわり 温みがまたひとつ
規則正しく時を分断する
時計の音さえどこか遠くて
きらきらは、きらきらのままで
たとえ、きみがいつか真っ白になって
旅立つ日がくるとしても
今はただ、太陽にも似たあたたかさで
そばにいてほしい
もしも、願いがかなうなら、ぼくは
きみにずっとここにいてほしいと
願っただろう
旅立たないで お願い ぼくを
「おいていかないで」……
でも世界はそううまくできていないから
きみは旅立ってしまうだろう
だから、せめて今は
今はただ、太陽にも似たあたたかさで
ぼくを包んで