正松

短編詩集『夢と毒と未来』

「生命体」

僕の手の平を覗き込んだって
そこに見慣れたしわがあるだけで
つま先をじいっと睨んだって
そこに見慣れた指の形があるだけだ

何がしたいんだい?
潰れてしまいそうなのかい?
どれだけ誰かに心酔すれば
気が済むんだい?
こんな下らない質問を
何で投げかけられているんだい?
分からない
解らない
判らない

君は
潰れてしまいそうなのかい?
どれだけ誰かに心酔すれば
気が済むんだい?
こんな下らない質問を
何で投げかけられているんだい?
分からない?

解らない?
判らない?

そして
君は何がしたいんだい?

http://bungeiclub.nomaki.jp/
design by {neut}