「スピカ」
石を夜空に投げたって星は創れないよ
それじゃあ どうしたらいいのかって?
石を夜空に浮かべればいいんだ
目が眩むほどに輝かせて
できるかい?
求め始める時代が来てしまった
銀の時代だ
もう戻れない
時が経てばすぐに
奪ってきた物たちで
僕の部屋は
埋まってしまうのだろう
いつか 見えなくなるだろうから
埋もれた部屋の中で
輝いていて
二六〇光年先のあの星と
同じくらいでなくても 構わないから
どんなに歪んで
捻じ曲がってしまっても 構わないから
僕が見失ってしまわないように
輝いていて